泉ゆうきのブログ

これから起こる人生のサクセスストーリーを綴っていきたいと思います^ ^  しかし、何から始めたら良いのか判らないので、とりあえず何か資格を取ろうと思い、始めは宅建にチャレンジすることにしました。宅建取れたら将来のサクセスに向けて次の資格へ挑戦します。一応平社員なので出世もしたいと思います。40歳折り返しの人生に入り、定年迄の残り直線コースを万馬券狙って走り続ける生き様の物語です!

電話営業(第4話)

退職率9割
それが、先物取引業界。
当時、そんな統計が取られていたとは思えないので、おそらく同じ職場で10人中9人は退職するくらいのイメージでつけられた数字だとは思う。

僕が在籍していた時もそうだが、毎年各支店に配属される新入社員の数は、10~20人はいただろう。
バブルが崩壊しているにも関わらず、社員300人以下の企業が、80名位の新入社員を雇用するわけだから今思えば異常としか言いようがない。

もちろん、大半がいなくなることを見込んでの採用であろう。

そして、彼らは大学を卒業し、夢を持って社会人になったに違いない。
新入社員研修という名目で、自衛隊入団体験などもあったらしく、後輩であった彼らがそれを僕に楽しく話していた頃が懐かしい。

僕は中途入社なので、いきなりテレコールからスタートしたが、彼らはそれなりに洗脳されてから実務の”テレコール”を行ったに違いない。
しかし、早い者は入社して”テレコール”を体験した翌日から出社しない者もいた。

今思うに、きっとそんな奴らが「人間的にもっともまともな奴だった」と思う。

一日中コピーされた卒業名簿を見つめ、座布団を敷いた床に座り、机の下にもぐって電話する。

よく気が狂わなかったと思う。
もしかしたら、既に気が狂っていることに気がつかずに生きていたのかもしれない。

しかし、僕は本気で辞めようと思った時に、辞めることの大変さを改めて感じた。

お客に言われたことは、必ず言い返す。
お客がまともな事を言って断ってきた時は、屁理屈をもって覆す。

 

そういえば、上司が楽しそうに話していました。

''この客がうちと取引した理由は、俺が契約に行った時に日村(仮名)さんが怖いから契約したって言うんだよ!俺そんな怖くないよな〜(笑)"

それが先物取引の世界であり、そんな上司達を相手に正論から「辞めます」では歯が立たないのは見えていた。
実際に「辞めてます」と言った連中は、出社拒否、逃亡して連絡がとれない、親が会社迄出てきて上司と話しをつける、といった具合に円満退社など見たことがない。

しかも、当時会社の寮に住んでいた僕は、出社拒否や逃亡などできるはずはない。

ちなみに高熱が出た時でさえ上司からは!

”会社は休めないんだ!朝起きてまず会社に来て、そして病院にいってから家に帰って休め!」

と意味が理解できない指示を受けていた。
そして、病院の先生からは、「あなた急性肝炎にかかっているから、休まないと死にますよ!」と言われ、先生に一筆書いていただき、ようやく入院できたくらいである。

考えに考え抜いて出した案は。
ずばり!!
 ”親が病気になって近くで看病しながら働くことにしました、だから会社辞めます”
と言う浅はかはものだった。

同じ寮のフロアーに直属の班長(上司)が住んでいたため、僕はある土日にあえて部屋を暗くし、新聞もポストから取らずにそのままにしておいた。
それは、作戦を実行する月曜日の為に。

そして、月曜日の朝、私は班長に切り出した。

私:班長、会社を辞めます。

班長 : ちょっと来い。

 

ミーティングルームに呼ばれ2人っきりになって、僕は計画通り退職理由をはなした。

僕の中で班長をクリアする事は想定内であった。

何だかんだ言って人の良いところは見抜いていたからだ。

そして、班長からは計画通りの言葉を引き出した。

 

"だから新聞が溜まってたんだな。実家に帰ってたのか"

 

作戦は万全のようだ。

段々と嘘が真実に変わっていく。

 

次に中ボスの次長が登場した。

 

一通り計画通りに理由を話すと

なんと!

親の病気と退職が理由にならないと言い出した。

これは想定外だった。

 

次長の主な切り返しは。

・親の病気でお前の将来を捨ててもいいのか?

・元気になるまで毎週帰って、顔見せてやれよ。

・これからもっとお金が必要になるんだから、逆にもっと頑張れよ。

などなど

飴とムチの入れ方が絶妙である。

 

僕の頭の中は、どうやってこの場を抜け切ろうとフル回転である。

 

嘘を理由に何とか辞めてやろうと言う僕と意地でも辞めさせないという中ボス(次長)のやり取りで突然折衷案が生まれた。

 

次長 : じゃあ、お前東京で働け。新宿支店に転勤ならいいだろ!

 

時間がとまった…

 

僕 : あっ、わかりました。ありがとうございます。

 

それが、思いとは裏腹に漏れた言葉だった。

 

負けた…

 

嘘を辞める理由に掲げた僕に、もう辞める理由はなくなった…

 

次長は立ち上がり

"今から支店長に話ししてくるからまってろ。"

と言って部屋を出ていった。

 

そして、大ボスの支店長が現れた。

 

既にヒットポイントが赤色に変わっていて、なにもでる状態ではなかった。

まさに後、一撃で撃沈。

 

支店長 : 理由は聞いた。新宿支店にも話しつけとくから安心しろ。

ところでお前、新宿行って直ぐに辞めたりしないよな?

 

僕 : はい。もちろんです…。

 

撃沈した…

 

心の中で思った。

「読まれてる…」

 

そして、東京へ転勤となった。

 

つづく

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