宅建 ~二人目の代理人?~
最近見たニュースの中で、恵方巻きが大量処分されている映像をみました。
また、時を同じくしてモンゴルに住む遊牧民が、家族の食糧として必要な量の肉を家畜から得ていて、まさに骨の髄まで無駄なく食している映像をみました。
物が溢れ、満足に得られる世の中に生きている現代人は、生物として間違った価値観を養ってしまったのではないかと考えさせられた映像でした。
では、代理人についての学習の完結編に入りたいと思います。
もっと、より深く代理人について学習すれば、さらに深い内容だとは思いますが、宅建試験を目的とした範囲内の学習をしておりますのでご理解ください。
本日は復代理について学びたいと思います。
復代理とは、代理人が自分の権限の範囲内の行為を行わせるために、もうひとり代理人を選任することです。
スポーツで言う、副キャプテンみないな存在でしょうか?
でも、『復』と『副』でなんか意味が違いそうですね。
辞書で調べると。
『復』 かえる・かえす・また・ふたたび・むくいる・くりかえす・こたえる
『副』 そう・そえる・たすける・つけくわえる・ともなう・ひかえ・うつし
なんとなく、ニュアンス的にこんなイメージだと思います。
主将 > 副将
副将は、№2として主将を助けますが、復代理人は代理人と同等の権限をもっているということなのです。
なので、復代理人が行った行為の効果も代理人同様、直接本人に効果が生じるのです。
復代理人を選定したからといって、代理人は代理権を失いませんので、最後まで代理人としての任務を全うしないといけません。
代理人が復代理人を選定する理由としては、おそらく代理人一人では、他の仕事もあるために迅速に処置ができないとか、代理人が病気になってしまったとか、長期出張が発生したためとか、いろいろな事情もあるでしょうから、復代理人という制度ができたのではないかと思います。
よって、復代理人の権限の根拠は代理人の代理権であり、代理人が持ちえない代理人としての権限を、復代理に与えることは当然にできません。
代理人 = 復代理人 の方程式?を基準として考えれば良いと思います。
なので、代理人の代理権がなくなった時は、復代理人の権限もなくなってしまいます。
なんか、運命共同体のような関係ですね。
また、復代理人がミスを犯した場合、代理人は何か責任を負わされるのでしょうか?
ではまず、復代理人はどのようにして決めることができるのか?
調べてみましょう。
復代理人を選定と、それに伴う代理人の責任は任意代理と法定代理という制度により異なるそうです。
任意代理と言うと、本人の意思で信任される代理人となりますので、本人の知人、お金を払って本人が選任した弁護士などではないでしょうか。
法定代理人は、法定と名が付く通り、裁判所が指定、選任した人(たぶん弁護士)や、法律的に保護者の立場である親等となるようです。
そして、復代理人の選任が行えるのは、以下の通りとなります。
任意代理人の場合
1.本人の許諾を得たときに復代理人の選任ができる。
とりあえず、本人から了解を得られればOK。
2.やむを得ない事由があるときに復代理人の選任ができる。
例えば長期入院になったりした場合。
代理人の復代理人に対する責任の範囲としては、復代理人の代理行為についてのみ、選任、監督責任を負うようで、復代理人が代理行為以外でチャライとか、ナンパばかりしているとか私生活などについての責任はとらなくてよさそうです。
ただし、逆に本人の指名(要望)で復代理人が選定され、その復代理人がとんでもない奴だった場合、代理人がとんでもな奴と知りながらほったらかしにしており、ほったらかしにした結果、復代理人が問題を起こしたとしたら、代理人は本人に対して責任を負うことになります。
とんでもない奴と分かったら、早めに解雇するか本人にチクらないといけないようです。
1.いつでも復代理人を選任できる。
代理人の復代理人に対する責任範囲としては、原則的に復代理人の代理行為に対する全ての責任を負わないといけません。
スキャンダルや金銭問題などプライベートな問題の責任は負わなくていいと思います。
ただし、やむを得ない事由で復代理人を選任した場合は、任意代理人のとき同様、復代理人の代理行為についてのみ、選任、監督責任を負うことになるようです。
僕の所感ですが、任意代理人の場合は、本人と代理人との間に信頼やお金の関係があるのでしょうが、法定代理人の場合は、嫌々代理人にされちゃったなんてこともあるので、いつでも自由に復代理人を選任できるのだと思います。
いつもで、自由に復代理人を選任させてあげるから、その分責任はしっかりとれよ!ってことなのかもしれませんね(笑)
では、これで代理人の学習をいったん締めたいと思います。
お疲れ様でした。
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