ブルース・ウィルスが冒した危険負担
ブログ更新を2日滞ってしまいました。
今回も前回同様、子供に絵本を読みながら自らも寝入ってしまいました。
それも2日も・・・.
バツイチとなり、40歳を過ぎて授かった子供なので、あまりの可愛さ(親ばかですね。)に子供優先となってしまい、将来の野望に向けての学習が後手に回ってしまっているところがちょっと心配であります。
さて、今回は危険負担について学習をしていきます。
文字通り、『誰かが危険を負担すること』です。
僕の世代の映画を用いて説明させていただくと、『アルマゲドン』の1シーンのような状況です。
同年代の方は、ピーンとこられたかもしれませんが、ご存知無い世代の方に簡単に映画のご紹介をさせて頂きます。
1998年のアメリカ映画ですが、地球に向かう小惑星の存在により、人類滅亡が叫ばれたとき、新型スペースシャトルに乗ったヒーロー達(穴掘りのプロ)が小惑星に穴を掘って爆弾を埋め込み、小惑星を破壊するという話しです。
かなり、省略しています。
ストーリーの後半で、小惑星に取り付けた爆弾の起爆装置が壊れ、誰かが小惑星に残り、直接爆弾のスイッチを押すことになります。
小惑星に残るということは、そのまま爆発にのみこまれることを意味します。
最後は主役のブルース・ウィルスが小惑星に留まり、スペースシャトルが離れていくのを確認し、起爆スイッチを押し、そして地球が救われるというお話しですが・・・。
長くなりましたが、この物語では、ブルース・ウィルスが危険負担をしたことになります。
こちらは、毛があるころのブルース・ウィルスです。
なんか、カッコイイですね。
でも、現実の世界では、誰も危険を負担したくありません。
そのためか、日本の民法では、債務が消滅することによって生じるリスクの負担は、原則として、その債務者が追うこととなっています。
これを債務者主義といいます。
例えば、あなたが所有している車を売る契約をしたとします。
そして、その車を納品する為、買主のところまで車を運転している途中に事故にあってしまい車が大破してしまったとします。
この場合、買主は車を受け取れないので、当然お金は払いませんね。
しかも、翌日に買主がその車でドライブに行く約束をしていたとしたら、あなたは代車の手配までしないといけなくなります。
状況によっては、損害賠償を請求されることがあるかもしれません。
そして、あなたは自らの車も失いました。
このように債務者主義とは、車の引き渡しという債務が消滅してしまった結果、あなたが負ってしまう債務のことをいいます。
ただし、危険負担を債権者とする例外も存在します。
法律的に難しく書くと以下のようになります。
1.特定物についての物権の設定移転の場合
特定物とは、限定品、この世に一品のみなど、大量販売商品と違って代わりがない商品
です。ただし、「おじいちゃんの形見の腕時計を友達に壊されたけど、ロレックスの腕時計もらえるなら別に気にしないよ!」など、当事者の価値観や主観によって特定物か不特定物か捉え方が異なります。
このような、特別な一品は、売買契約が成立した時点で所有権が移る為、引き渡しが完了していなくても、債務者(売主)に責任がなく特別な一品が消滅してしまった場合、債権者(買主)が債務を負担することになります。
家を購入(契約)したけど、受けとり前に地震で崩壊しちゃったなどが解りやすい例であり、宅建の勉強っぽくていですね。
この場合、債権者は代金を支払っても、その特別な一品は受け取れないのです。
2.停止条件付双務契約の目的物が債務者の責めに帰することができない事由によって損傷した場合
停止条件とは、子犬が産まれたら譲ってあげるよ!など、条件が成就しなければ、効力が発生しないものをいいます。
例えば、子犬が産まれることを前提に債権者(犬を貰う人)が、子犬の為に犬小屋や首輪などを購入したけど、残念ながら子犬が産まれなかった場合、債権者が負担したものは債務者(子犬をあげる人)に請求できません。
3.債務や物の消滅について債権者に帰責性がある場合
ずばり、債務者の債務消滅の責任が債権者自身にあることです。
債権者に責任があるのであれば、当然に債権者が負担しなければなりません。
ただし、リスク回避の為に、当事者間で特約によって取決めをすることができます。
特約の内容は様々ですが、例えばお互いに債務の履行が行えない状態になった時は、一旦契約を白紙に戻すなどです。
債権者、債務者と学習しているとゴチャゴチャになりますが、アルマゲドンのように、誰かが危険を負担しないと明るい未来はやって来ないということですね。
今のブルース・ウィルスです。
イケてますね!
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