社会人サッカーチームの運営を例にあげ、社長をしたことが無い素人が語る組織運営の難しさ。
過去のブログでも紹介させていただきましたが、私は社会人サッカーチームに所属しており、毎週のように日曜日はボール蹴りに励んでいます。
私が所属するグラブは、社会人サッカーチームの中でもかなり本格的な活動をしており、大学で言うならば、サークルや同好会といった感じではなく、むしろ『部活』に近い活動を行っています。
そして、毎年3月には恒例の強化合宿が行われ、今年も一泊二日ではありますが、サッカー漬けの二日間を過ごしてきところであります。
部員の職種も多岐に渡っていて、サラリーマン、銀行員、自営業、公務員、医者、刑事、職人、学生、弁護士、大企業の部長、IT企業の経営者、などなど、異業種交流会が行えるほど様々な職種の部員で構成されています。
ちなみによく間違えられるのですが、『社会人サッカーまでしているのだからサッカーが上手いんでしょ!』と言われますが、全員がサッカーが上手いわけではありません。
実力に関係なくサッカーが好きだからサッカーをしている人の方が多いので間違った解釈をしないようにお願いします。
また、素人が作る社会人サッカーチームは、Jリーグなどと違いバックに企業等が付いているわけではありませんでの、その運営の殆どを自分たちの手で自主的に行っているのが現状です。
今回は、そんな社会人サッカーチームの運営を例に取り、素人が作り上げる組織の運営について共通する問題点と改善策をまとめて見ましたので参考にしていただければと思います。
目次
組織を作るには!
ブログにも色々なグループがありますが、実社会においても趣味、地域、目的を通して、色々な人の集まりができると思います。
社会人サッカーチームの形成するにおいても、最初はコミュニティとして学生時代のクラブのメンバーが集まり、そのメンバーが友人や知人を連れてくるなど、徐々に人数が増えて行く中で、『チーム名を決めよう!』、『毎週何曜日に練習をしよう!』、『リーグに参戦しよう!』など、目的や方向性を明確にしていくことにより、共通の目的を持った『組織』へと変化していきます。
私が思いますに、始めから共通の目的を持った少人数で『組織』を作ることは可能だと思いますが、大人数(具体的に何人以上という数値はありませんが)で構成される『組織』をスタートから作り上げることはかなり難しいのではと感じています。
コミュニティと組織についての考えは諸説あると思いますが、私の中では『人の集合体をコミュニティ』、『目的を持つ集合体で、体の中の各パーツが明確に機能している状態のものを組織』と位置付けさせていただいております。
まず始めに、何かを目的として『組織』を作るのであれば、同じ目的をもった仲間を集めるところから始めなければなりません。
組織を継続させるには
『意識的に何かを継続させること』
これは、人が人として生きていくにあたり、最も難しいことの一つではないでしょうか。
『組織』を継続させるに至っては、水面下で絶え間ない努力が行われています。
ちなみにサッカーチームの活動を続けるに当たっては、以下のような事務作業が発生します。
資金調達
- グランド使用料
- 練習に必要な備品等の購入
- ユニフォーム代
- スポーツ保険料
- リーグ戦登録料
- サッカー協会への選手登録料
などの支払い。
スケジュール作成
- グランドの確保
- 試合の日程調整
- 練習メニューの作成
- 部員への集合時間の連絡
など、毎週の場所の確保や連絡が必要。
各種管理業務
- 運営資金の管理
- 部員の出欠状況の管理
- 備品・ユニフォーム等の管理
集会参加
- サッカー協会主催の説明会
- 協会主催の懇親会への参加
- 審判有資格者講習への参加
その他
- 部員募集活動
サッカーをするためにサッカーが出来る環境を自分達で作って行かなければならないため、これらの事務作業を分担し、担当者を決めて行っています。
色々な事務作業において、個別に様々な問題が発生しておりますが、中でも『組織』を継続するに当たりもっとも大切なこと、それは『部員募集活動』でしょう。
まさに『組織は人なり』、テレビを見ていても色々なグループで、脱退や卒業が繰り返し行われており、同時にグループが弱体化しないよう、『新メンバーの加入』などが行われてます。
そうです、全ての組織において人は自然と減っていくのです。
社会人サッカーチームにおいても、家庭の事情や転勤などで多くの部員が抜けていきます。
そして、その部員が抜けた穴を埋めるためにも、新しい部員募集は年間を通して行わなければならない重大なポイントとなります。
募集の仕方としては、チラシを飲み屋に貼ってもらったり、友達を紹介したり、ここ数年ではSNSでの部員募集も頻繁に行われるようになってきました。
『組織は人なり』において、優秀な人材を指す場合と、人数を指す場合とに分かれると思いますが、サッカーチームという組織を継続させるためには、優秀なプレイヤーよりも下手でもやる気のあるメンバーを数多く揃えることが大切となっています。
ことわざにも『創業は易く、守成は難し』とありますが、組織の形状や目的、主旨によって、資金なのか、人なのか、構造なのか、組織の継続を行う上での核が違ってきますので、判断を間違えないようにしなければなりません。
仕事の分担
ある高校にブラスバンド部に大変優秀な顧問の先生がいらっしゃいます。
もちろん、全国的に名前の知られているブラスバンド部なので、ちょっと調べていただければ大体察しが付くのではないかと思いますが、その顧問の先生の教育方針の一つに『部員の一人ひとりに必ず何か一つ専任の仕事を与える』と言う考えがあるそうです。
その意図としては、専任の仕事、いわゆる自分にしかできない仕事を与えることで、一人ひとりがチームに必要な存在と意識し始め、その結果、より強い一体感が生まれるそうです。
偶然ではありますが、私の所属するクラブでも全員が何らかの仕事をするようなシステムになっています。
先ほどあげた事務作業の中で一部を例えると以下のような仕事があります。
- グランドを手配する人
- お金を集金する人
- 選手の登録手続きとする人
- 練習メニューを作る人
- 部員の出欠を管理する人
- ユニフォーム等の購入を行う人
- 備品を管理する人
- グランドにラインを引く人
『組織を作るには!』において、『コミュニティ』と『組織』の違いを述べさせていただきましたが、集合体の中で各パーツが明確に機能しなければ『組織』となりませんので、組織作りにおいては、構成員一人ひとりが仕事を持って明確に機能していくことが大切となってきます。
資金集め
何事にも必要になってくるのが資金です。
ちなみに私の所属するクラブでは、毎年決算期に部員全員に対して『会計報告書』が配られて収支の報告が行われています。
ざっくりとした金額でお話しさせていただくと、以下のような感じです。
【収入】
前期繰越 430千円
部費 900千円
他収入 300千円
【支出】
協会登録費 180千円
参加費 200千円
グランド代 200千円
保険代 100千円
他支出 350千円
次期繰越金 750千円
部費という制度を用いて継続収入を得ていると同時に、登録費や参加費を必要により別途徴収することで運営が行われておりますが、組織を運営するにあたり、資金は不可欠なものになりますので、どのような手段で資金調達を行っていくべきか、組織結成前に予め決めておく必要があります。
以上、組織を継続運営していくことの難しさを社会人サッカーチームを、例にご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
20日くらいブログ更新が出来ませんでしたが、引き続きブログは継続していきますので、これからもよろしくお願いいたします(^^7)
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